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文字列に線を引く

文字と段落の話の時にこんな言葉を書きました。

>ちなみに文字列のみに罫線を設定すると、どこに罫線を引こうとしても「囲み線」が設定されます。

鋭い人はこう思ったことでしょう。
「文字の下に線を引くのは下線の機能はあるから良しとしよう。けど、横線だけとか上線だけってどうやって引くの?」と。

ぶっちゃけワードにそんな機能がありません。
そこでどんな方法で線を付けることが出来るのか調査してみました。

図形(オートシェイプ)を使用する

何はともあれワードの不可能を可能にする万能機能、図形。コレさえあれば(最善ではないにしろ)大抵の問題はクリアできると思います。今回は文字列に線を付けたいので使用する図形は「直線」。これを文字の上下左右に配置してみました。


比較画像

「素」と書いてある文字列が何も手を加えていない状態です。「PC」と「Level2.0」の間に半角のアンダーバーが入力されています。
他の線と比較するため、下線(アンダーライン)や囲み線を設定した文字列も用意してあります。また行高が分かりづらいので表内で使用したケースも用意してみました。
図形上線の位置を測るため、2行目と4行目の最後にオーバーラインが入力されています。

やはりワードの万能機能、下線機能と比較しても差が分からないほど肉薄しています。


比較拡大画像

300%近く拡大するとズレが生じますが、画像ならともかく、文書をここまで拡大して見る人はまず居ないですし、下線の機能ですらアンダーバーとズレが生じています。

長さの調節がやや面倒ではですが、コンマ単位で長さの調節ができますし、図形の便利操作を使えばコピー・移動もお手の物。私が必要に迫られたらコレで対処すると思います。

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縦線だけならタブで出来る

と表題に書いた通り、縦線は意外に簡単に描くことが出来ます。結構マイナーな機能なので、先に簡単な設定方法を紹介しておきましょう。
利用する機能の名称は「縦線タブ」です。

画像上部にある目盛がないと設定しずらいので、表示されていない人は
2003→メニューバー[表示]-[ルーラー]をクリック
2007→[表示タブ]-[ルーラー]をクリック
ちなみに横方向の目盛を水平ルーラー、縦方向の目盛を垂直ルーラーと呼んだりします。


縦棒タブ

1.縦線タブを設置したい段落を選択
2.水平ルーラー左端のL字型になっているボタンを4回クリック(※1)
3.水平ルーラー上で縦棒を設置したい桁数の目盛をクリック(※2)
※1.クリックするたびにタブマーカーの種類が切り替わります。
※2.一度クリックすると縦棒タブマーカーが設置されます。動かしたい場合はタブマーカーを左右にドラッグ。削除したい場合はルーラーの外(上か下)にドラッグ。

複数行に設定したい場合は、複数行選択しタブマーカーを設置すればOKです。
画像には縦棒以外に左揃えタブマーカー(L字型のヤツ)が表示されていますが、気にしないでください。
で、こんな感じになりました。


タブ機能で比較画像

2行に渡り縦棒タブを使うと見事に線がつながってしまいす。この辺りは利用者の判断次第で可となるか否となるか分かれる所です。見ての通り行高に対して100%サイズの縦線を描くことが出来ますので、高さの調節は行間隔で行うことになります。デメリットは後述する罫線で線を引く時と同じく、別の問題が発生します。

ワンタッチで行高と同じ高さの線が引けるので、使い所によっては便利そう。特に表内では段落を維持したまま、文字列を寸断できるので重宝しそうです。罫線でも当然縦線は引けますが、文字と文字はバラバラになり、セル内には余白も発生し文字間隔の調整が厄介です。

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フィールドコードを編集する

囲い文字の機能を応用し、○や□ではなく、「|」や「 ̄」で文字を囲むという手法です。これも一般的な機能ではないので設定方法を紹介しておきましょう。

今回はサンプルとして「PC_Level2.0」の「Level」に上線を引く操作です。まずはどこにでも良いので囲み文字を表示します。


囲み文字を表示

今回は文字列の最後にカーソルを置いて操作しています。

1.2003→[書式]-[拡張書式]-[囲い文字]をクリック
2007→[ホーム]-[フォント]-[囲い文字]をクリック
2.適当な文字を選択
3.OKボタンをクリック

これで囲い文字の○で囲まれた「印」が挿入されます。

ワードの「囲い文字」は、正確に表現すると「文字を重ねる」機能です。今回の丸印で言えば、記号の「○」とそれより小さいフォントサイズの「印」が重なっている、ということになります。

ワードでもそれを普通の文字としては認識しておらず、フィールドコードという機能が働いています。
キーボードの「Alt」+「F9」を押してみましょう。


フィールドコード表示

囲い文字がフィールドコードで表示されます。色々とローマ字が書かれていますが、重要な部分は先の解説を読めば分かるはずです。「○」と「印」という字が重なっていると言いました。その部分がハッキリと記されているではありませんか!
文字列の最後の方にある「(○,印)」です(字がちっちゃいけど)。


フィールドコード編集

要はココをイジれば良いのです。今回は上線となるオーバーライン「 ̄」と「Level」という文字列を重ねたいので、括弧の中身を( ̄ ̄ ̄,Level)に書き換えます。
「Level」で文字数が2.5文字幅になるので、オーバーラインを3文字入力してみました。

入力できたら準備万端→フィールドコード表示をもとに戻してみましょう。
もう1度、Alt+F9を押すと文字表示になります。


上線設定完了

うまく出来てしまった。
後は囲い文字を正しい場所に移動してあげましょう。「Level」で1文字扱いですので、Levelのどこでも良いのでクリックすると1塊が選択状態になります。勿論カットアンドペーストで移動させることが出来ます。


文字を移動

これでメデタシですね。

ただ・・・よく見るとオーバーライン3文字だとやっぱり幅が広すぎる。そりゃ2.5文字幅に対して3文字で重ねたので当然ですが。
そこでこれを調整する方法もお話しておきますと。

フィールドコードで表示されていた括弧内の文字。アレのフォントを変更すると囲い文字に反映されます。再度フィールドコードを表示し、今回のケースではオーバーラインの文字幅を狭めればよいはずです。


囲み文字フォントの設定

※画像内ではスゴっっい微調整を施しているので180%とか意味不明な数字になっています。(数字増えてるw)

1.調整を行う文字列を選択
2.文字幅の設定はフォントのダイアログボックス
3.文字を横の伸縮させる→縮めるときは100%より小さく
4.高さ調整はコチラ

文字を大きくする場合は普通にフォントサイズを変更します。
さて出来栄えはどうでしょうか。


囲い上線/図形

真ん中列が囲い文字、右列が図形の上線です。文字との余白量の確認の為、下線を設定したりしてます。

図形、文字、囲い文字を並べて拡大比較してみました。


色々拡大比較

さて囲い文字での縦線ですが、設定方法はあまり変わりません。左右別々はめんどくさかったので、両脇に縦線を配置します。重ねる文字が違うだけですので、「 ̄」を「|」に変更しスペースを使って文字幅を広げます。
こんな感じですね。(|□□□|,Level)←□はスペースの意味です。


囲い縦線/図形

見た目という観点で見れば、どちらも遜色のない線を描くことができ、長さ・高さの微調整も可能です。

囲い文字の方が微調整に手間が掛かります。

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表(罫線)は微妙。

文字列を表に押し込めて、線を引く文字列だけを別セル隔離。セル内の余白も0mmに設定、全ての罫線を非表示にし、必要な部分だけ線を引き直し。
という無理矢理にでも罫線で何とかしてやろうと頑張りましたが・・・


罫線で頑張る(印刷プレビュー)

意外と出来るじゃないか。上線が思っきり浮いていますが、行間を調整すれば上線を文字に近づけることは可能です。が、ソレは縦線タブの時と同じく別の問題を生み出します。文書が1行のみであれば問題ありませんが、複数行に渡って文書が書かれた場合に行間が不揃いになり見栄えを悪くします。かと言って全ての行間を変更するとなると、行が詰まって文書が読みづらくなってしまいます。


罫線の中身

実際の操作としてもすでに無理矢理文字を分割させている上に、必要以上の行間隔の操作をしてしまうのは時間の無駄としか。。。

以上のことから、文字の一箇所に線を引く操作は図形が秀でていると思いますが、如何でしょうか?

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